春望
ここのお寺はご住職が面白い方で、『寺は開かれた共同体であるべき』
という信念のもと、コンサートや若手アーティストの個展などを初め、様々な
イベントに場を提供されているのです。
機械よりは多くの雑多な人々、
知識よりは知恵、
速さよりは持続力、
理性よりは情熱、狂気、
妥当よりは過剰、
規範よりは埒外のものごと、
結論よりは終わりのない問いかけ、
形姿に求められるものは魔力。
最後に空間の緑化がもっとも大切です。
以上は「象」のコンセプトですが、代表の樋口氏はこれらの言葉を端的に
体現したような、実に人間味溢れる方でした。
少しアルコールを召されているのでは?と思われるような軽妙な語り口で、
講演というよりも、氏が過去に手掛けられた仕事を肴にお酒を楽しく酌み
交わしているような感じ・・・。
緊張した面持ちの建築家の卵達の質問に「そんなの分からないよ、自分で
考えてよ。」と笑いながら一蹴されるお姿は実に豪快爽快でした。
「名前は残さなくていいから作品を残せ。」という一言に、今日来る前に見た、
高松伸氏が設計したビル跡地の地下までえぐられた更地を思い出しました。
「建物はいつか雪みたいに自然に溶けてキレイになくなるのが理想。」・・・。
文字通り、年月をかけて景色に「溶けて」ゆく建築が一番美しいのですね。

Comments
「名前は残さなくていいから作品を…」確かにボクもそういう
思いで、いろいろやってきましたが、名前を残さないのも
今となってはちょっと寂しいことです(苦笑)。
日々、消費される「作品」なので、残りもしないですし…。
象は初めて知りましたが、いいコンセプトですね☆
Posted by: shun | April 27, 2005 at 10:54 PM
*shunさん
>「名前は残さなくていいから作品を…」
やはりこれは理想論でしょうかね・・・。笑
ただ、「そういう作品を作りたい!」という情熱を常に
持ち続ける事が一番大切で一番難しい事なのかな、と。
そういう私は死んだら燃やされるだけの、ゴミのような
人間ですが。苦笑
ジェイさんの「作品」、たとえ消費されていくものでも
きっと誰かの心に残り香のように漂っているはずです。
Posted by: かなゑ | April 28, 2005 at 02:31 PM